事務所便り
「育児休業等給付専用のコールセンター」が設置されています (2026-01)
◆複雑化する実務
今年施行された改正育児・介護休業法の施行に伴い、従来の育児休業給付金に加え、出生後休業支援給付金や育児時短就業給付金が新設され、申請書類や要件等がそれぞれ異なり、実務が複雑化してきています。そして、申請から給付まで、時間がかかることも問題になっています。
◆コールセンターの設置
厚生労働省は、それらの問題を踏まえ11月17日に「育児休業等給付専用のコールセンター」を設置しました。育児休業等給付に関する制度内容や申請手続、電子申請の処理状況の目安に関して、問い合わせに応じてもらえます。
◆問い合わせの対象となる給付金
- 育児休業給付金(支給期間の延長を含む)
- 出生時育児休業給付金
- 出生後休業支援給付金
- 育児時短就業給付金
◆問い合わせの対象となる内容
- 給付金の内容や支給要件を知りたい
- 支給額がどのように計算されるか知りたい
- 給付金の申請手続を知りたい
- 支給時期や電子申請の処理の目安を聞きたい
※具体的な支給日の回答は行われない
実務担当者にとっては、制度理解と、申請手続の管理、そして社内体制整備が必須実務となるでしょう。不明な点は、このコールセンターを活用してクリアしていきましょう。
【厚生労働省「育児休業等給付専用のコールセンターを設置します」】
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001593629.pdf
失業保険の申請サポートをめぐるトラブルに注意 ~ 国民生活センター・東京労働局が注意喚起 (2026-01)
国民生活センターは、「失業保険の受給額や受給期間が増える」とうたう申請サポートに関する相談が増えているとして、注意を呼びかけました。東京労働局も同様に、「失業保険の金額・期間を増やせる」と宣伝する業者に関するトラブルへの注意喚起を発信しています。失業保険は、ハローワーク(公共職業安定所)での申請と審査に基づき支給される公的支援制度であり、外部事業者が給付内容を増やせるものではありません。
◆過度な宣伝と解約をめぐるトラブルが多発
全国の消費生活センターには、「サポートを依頼すれば受給額が増えると思ったが実際には増えなかった」「途中で解約を申し出たところ高額な違約金を請求された」といった相談が寄せられています。申請サポート契約の中には、広告や勧誘の段階で過度な期待を持たせる表現が使われているケースもあり、契約内容の理解不足によるトラブルが増えています。契約前に、サービス内容と費用、解約条件が妥当かどうかを慎重に確認することが重要です。
◆不正受給を促す悪質な事例も
さらに深刻なのは、不正受給を促すかのような誘導が見られる点です。実際にはメンタル不調がないにもかかわらず「うつ病と診断されるためのマニュアル」が送られてくるなど、虚偽の申請を促すケースが報告されています。不正受給が行われた場合、受給者本人が返還・納付を命じられるほか、詐欺罪などの刑事罰の対象となる可能性があります。事実と異なる申告を求められた場合は、絶対に応じてはいけません。
失業保険は再就職を支援する大切な制度です。事業者との契約に不安を感じた場合やトラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう。
【国民生活センター「失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポートに注意 ─不正受給を促すかのようなケースも!─」】
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20251203_1.pdf
【東京労働局「「失業保険の金額・期間を増やせる」とうたう申請サポートにご注意ください。」】
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/newpage_01662.html
“もにす”認定制度をご存じですか? (2026-01)
“もにす”認定制度とは、障害者の雇用の促進および雇用の安定に関する取組みの実施状況などが優良な中小事業主を厚生労働大臣が認定する制度です。認定事業主になると、以下のメリットがあります。なお、認定に有効期限はありません。
◆障害者雇用優良中小事業主認定マークが使用できる
事業主の広告や労働者の募集の用に供する広告や商品等に認定マーク(愛称:もにす(企業と障害者が、明るい未来や社会の実現に向けて「ともにすむ」という思いが込められている))を付すことができます。
◆周知広報の対象となる
認定事業主の情報は、厚生労働省および都道府県労働局のホームページに掲載されます。また、ハローワークの求人票に認定マークが表示されます。
そのほかにも、公共調達等における加点評価を受けられたり、日本政策金融公庫の低利融資対象となったりする場合があります。
◆認定事業主になれるのは?
常時雇用する労働者が300人以下の中小事業主であって、
- 障害者雇用への取組み、取組みの成果、それらの情報開示の3項目について、項目ごとの合格最低点に達しつつ、合計で50点中20点以上を獲得すること
- 法定雇用率を達成していること
- 過去に認定を取り消された場合、取消しの日から起算して3年以上経過していること
- 雇用関係助成金の不支給措置を受けていないこと 等
の基準を満たした場合に認定事業主になれます。なお、認定の申請は、事業主の主たる事業所を管轄する都道府県労働局で行います。
◆制度見直しの動き
厚生労働省は、“もにす”認定の基準を、より質を的確に評価する内容に見直し、新たに大企業も対象に加える等の案を、「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」に示しました。今後の制度見直しの動きにも注目です。
【厚生労働省「障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度(もにす認定制度)」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/monisu.html